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緑釉

 

 鉛を使った低火度の緑釉陶器は、中国では紀元前4~5世紀頃にはじめられたようで、紀元前1世紀の前漢時代には、華北を中心に青銅器に代わる副葬品として盛んに作られていました。朝鮮半島では、7世紀頃に百済国で須恵器の素地に緑釉を施したものが作られて、8世紀頃には新羅国でも作られていましたが、その後は途絶えてしまいました。

 わが国の緑釉陶器は、従来、唐三彩の影響の下に奈良時代に作られた三彩陶器とともに開発されたと考えられていましたが、近年の発掘調査の成果から、三彩陶器よりも早く、7世紀後半の飛鳥時代に朝鮮半島から伝えられていたことが判ってきました。わが国における緑釉陶器の出現は、意識的に釉薬を施した焼物がはじめて作られたということであり、焼物の歴史の上では非常に重要な画期的なできごとである筈なのですが、今日確認されている遺物が極めて少ないことで、大きくは取り上げられていないままなのです。

 奈良時代には、唐三彩の影響を受けた三彩陶器(ニ彩もある)が盛んに作られましたが、平安時代になると全く作られなくなり、唐時代の青磁や白磁の影響を受けて、その代替品として緑釉を施した碗や皿などが作られるようになったのです。

 平安時代の最初期、緑釉陶器の製造は、今の洛北の地域で始まりました。洛北窯で作られたものは、軟質の素地に緑釉の施された鉢や花瓶、壷などのほか、羽釜、火舎など特異なものがあります。9世紀前半頃になると、碗や皿など食器や仏具の生産が盛んになり、やがてこの技術は尾張の猿投地方に伝えられ、ここが生産の中心地になります。

猿投窯では、後で説明する灰釉陶器と並んで、碗や皿などのほかに香炉、合子、四足壷,水瓶など多様な器種が作られました。これらの製品は、当時中国から輸入されていた青磁や金属器に見られる宝相華文、飛雲文、蝶文などを陰刻毛彫の文様が施され、輸入品に次ぐ代替品としての需要に応じたものだったのです。

 

 「日常茶飯事」という言葉があります。辞書によると「珍しくもない日常普通のこと、ごくありふれたこと」とあります。今、私たちにとって茶を飲むことは、極めて日常的なこととして生活に中に定着しています。

 ところで、わが国の喫茶の始まりは、平安時代の初期にさかのぼります。平安時代の初期に、仏教の世界に新風を取り入れて活躍した最澄や空海らが、留学先の中国でと意地流行していた喫茶の文化を請来したことはよく知られていることです。

 「日本後記」という歴史書によると、815(弘仁6)年4月22日の条に『嵯峨天皇は、群臣を伴って景勝の地、琵琶湖の唐崎に行幸し、船遊びを楽しみましたが、その途中で桓武天皇ゆかりの梵釈寺に立ち寄りました。このとき、大僧都永忠が、茶を煎じて奉った』という記事があります。この記述は、現在知られているわが国の喫茶の記録として最初のものです。そしてその後、「天皇は近江や丹波、播磨などの国々に茶樹を植えて、毎年献ずることを命じた」とあります。

 前回「平安時代の最初期に、羽釜や火舎があった」と書きました。火舎は後に風炉と呼ばれるコンロの働きをする道具で、上にかけた羽釜で湯を沸かすのに使ったと考えられます。緑釉を施した火舎や羽釜が長岡京跡や奈良興福寺境内、嵯峨天皇がしばしば行幸した山崎離宮跡から出土しています。

 当時の茶は、磚茶(センチャ)といって、茶葉を摘んで、甑で蒸して、熱いうちに臼と杵で搗き、搗きあがったところで型に入れて固め、よく乾燥させたものです。こうしてできた固形の茶を餅茶とも言います。これを飲むときは、この固形の茶を火で焙ります。こすると砕けやすくなるようです。これを碾(ヒキウス)または薬研(ヤゲン)で粉末に砕き、篩を通します。釜で湯を沸かし、沸き始めたら少量の塩を入れて味を調え、湯に泡が立ち始めた頃に茶の粉末を投入し、煮立ったところで碗に汲み取り、飲むというものだったようです。

須恵器~灰釉陶器
茨城県常陸太田

茨城県常陸太田

茨城県常陸太田市美里町

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茨城県日立市

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茨城県日立市2

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茨城県日立市3

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茨城県日立市4

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茨城県日立市5

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栃木県黒磯市

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栃木県黒磯市2

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栃木県那須市2

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