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丹波

 

 丹波焼と呼ばれているやきものを、言葉のとおりに解釈すると「丹波の国でつくられたやきもの」ということになります。これは、越前焼や備前焼にも言えることです。ところが一般に丹波焼は、現在の兵庫県篠山市今田町一帯で作られているものに限られて言われています。ここは、摂津と播磨に隣接する丹波の中の最も南西に位置する小さな地域で、昔、住吉大社の荘園があって「小野原庄」と呼ばれていたことから、小野原焼と呼ばれていたこともありました。一方、今田町の字の名から「立杭焼」と呼ばれることもあります。

「立杭」という地名には次の言い伝えがあります。この地域一帯は、昔、源氏の領地だったのですが、一時期平家に横領されていました。それが、源平の戦いで、一の谷の合戦の数日前に、義経軍が一万の将兵を率いてこの近くの三草山での戦いに勝ち、再び源氏の支配下に戻されたのです。このときに村のあちこちに測量のための旗や杭が立てられ、これを記念して立杭村と改めたというのです。

丹波焼の始まりについて、明治の末年に発行された「多紀郡誌」に次のような記述があります。『立杭焼、沿革の言い伝えによると、大同元年(八〇六)、長州の人、風露籔惣太郎がやって来てやきもの作りをはじめた。最初は手びねりだったが、後にロクロを使うようになった。後年風露籔の功績を顕彰して祠を建てた。この説を俄かに信じることはできないが、昔から上立杭、下立杭、釜屋の三ヶ村では陶を主業とし、農を副業としている。』

丹波焼の研究家,杉本捷雄さんは、この付近には須恵器の窯跡が数多く散在していることから、「中世丹波陶は、古代須恵器生産を母胎として、これが徐々に発展して、鎌倉時代の末頃に始まり、桃山時代の終わり頃まで、穴窯によるやきもの作りが行われていた」とする説を発表していました。

近年の発掘調査によると、丹波焼は、須恵器とは成形の方法や器の形態、色調などが違っていて、須恵器つくりが発展してできたものではないことが判ってきました。創業は平安時代の末期にまで遡り、この当時すでに三筋壷や菊花文壷などが作られていることから、常滑をはじめ、東海地方の諸窯からの技術を導入して窯が興ったとする説が有力です。

 

丹波焼は、平安時代末期から鎌倉時代の初期ころに、常滑など東海地方の窯場の影響の下に成立したと考えられています。現在の丹波焼が行われている今田町の近くには中世期に使われていたと考えられる窯跡がいくつかあります。が、今遺されている丹波古陶の厖大な数に対して窯跡の数は少なすぎるようです。実際には、もっとたくさんの窯があったと考えられているのですが、このあたり一帯は近年、宅地化が急速に進行し、未調査のまま壊されてしまって、現在判っている以上には新しい窯跡の発見は望めないようです。

よく焼け締まった光沢のある赤褐色の緻密な器面に、鮮やかな淡緑色の自然釉がたっぷりとかかった丹波の壷は、中世陶の中で最も明るく洗練された姿形を持っています。これこそが丹波陶の真骨頂、最大の魅力といえましょう。

中世丹波陶の製品は,他の中世陶窯と同じように近郷の民間需要に対応して壷・甕・すり鉢が中心ですが、すり鉢は比較的少ないのです。室町時代の後期ころからは徳利形の瓶類や桶形の深鉢などが作られています。ところが、このころまで茶陶類はあまり作られなかったようです。

壷にはいくつかの種類があります。口が外にラッパ状に広がって胴長の壷、肩の部分に刻文のある胴の太い壷、首の短い壷、片口のついた小さな壷などです。甕には大きなものが多く、初期には常滑の甕によく似た分厚い口つくりで肩の張ったものがありましたが、やがて胴の部分がソロバン珠のように外へ向かって張り出し、短い口つくりのものから徐々に細身の形に変化を見せました。

丹波古窯の壷や甕のほとんどは、他の場合と同様に紐作りで作られています。まず、回転盤の上に底になる部分をつくり、この周囲に粘土紐を巻き上げて作ります。粘土紐は一気に積み上げるのではなくて、積み上げた粘土が幾分乾くのを待って、三回から五回ほどに分けて積み、最後に口頸の部分だけをろくろを回転させて水挽きで作っています。さらに器面はヘラ削りによって形を整えたり、刷毛などを使って丁寧に仕上げをしているものもあります。室町時代の後期の製品の中に、俗に「猫掻き手」と呼ばれている丹波陶独特の手法が見られます。紐作りでできた凸凹を,目の粗い櫛状の道具で縦方向に削って表面を調整したもので、ちょうど猫が爪で引掻いたような条痕のあることから呼ばれているのです。

 

 

六古窯
茨城県常陸太田

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茨城県常陸太田市美里町

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茨城県日立市2

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茨城県日立市3

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